今夏は各地で記録的な雨が降り、
「どしゃぶりの・・・」
「バケツをひっくり返した様な・・・」
なんて言葉をよく耳にしました。
車で移動中も、さっきまで晴天の場所を運転しいていたはずなのに、
突然豪雨に見舞われ、ワイパーフル稼働でも「前が見えない~!」
なんて事が度々ありました。
ちなみに気象庁が定める「雨の強さと降り方」によると、
強い雨=どしゃ降り=傘をさしてもぬれる=ワイパーを速くしても見づらい
非常に激しい雨=滝のように降る=傘は役に立たない=車の運転は危険
だそうです。雨量によっては運転も気を付けなければいけません。
「ワイパーが動かない!!」
高速走行中にワイパーが突然動かなくなり、緊急入庫したお車の点検。
大雨の中、とても怖い思いをされたはずです。
アウディTT/8N
ワイパーの動きは
「レバーで指示→コントロールリレーを介し→モーター回転」
が大まかな構造です。専用テスターではワイパー関連の故障コードは無し。
リンク部の損傷がない事を確認し電気の流れを一つずつ追っていきます。
モーターまでは正常に信号が来ており、その他の構成部品も正常。
モーターの内部不具合は年数経過と共に事例も多くなり、
作業日程の早さと作業後の安心度合いを考えると、
「モーター不良、交換要す」となります。
モーター内部の点検をし、焼付は無し。コイルやブラシもまだ使える模様。
当時の構造上、水を浴びやすい位置に設置されたモーター内部に、
水やほこりが混入し、信号回路を遮断しておりました。
年数の経過はあるものの、走行距離、使用頻度が少ないお車。
オーナー様へ経緯と状態をお話し、
再発リスクはありますが費用軽減の為、内部修理を施しました。
混入を防ぐコーキングを入念に施し、まだまだ安心して使える様、
出来る限りの各部を再調整。
快調に作動が復帰しました。
ワイパーの他、パワーウィンドやサンルーフ、
スターターやエンジン補器部品にもモーターが使われ、
耐久寿命があります。
モーターの不具合は予兆無く起こる事もしばしばですが、
違和感のある動きや異音がもしあったら早めの点検処置をお勧めいたします。
今週もまた雨が続く様ですので安全運転でお出かけ下さい。
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