エンジンからの異音で入庫のお車の点検です。
車両はメルセデスベンツC240W(W202) 98年。
エンジンアイドリング時、キキッと音が出ております。
エアコンのコンプレッサー付近の模様。
エアコンの効き具合、ガス圧共に正常な状態ではありません。
ベルトを外し、エアコンコンプレッサーの点検をしてみると、
回転にかなりの抵抗があります。
ガス圧の数値から、コンプレッサー内部に・・・。
とゆう事で外します。
コンプレッサーはDENSO(日本製)の可変容量式。
内部からはかなり焼けた匂いがしております。
内部にあるピストンに引きずり跡があり鉄粉が充満しています。
シリンダー内に抵抗が生じると回転力が低下し、
結果、エアコン効かず、またはロックしてしまいます。
入庫時はロックの寸前の状態だった模様で、
突然の音だったそうです。
オーナー様はエアコンをあまり使わないそうですが、
他の補器部品へのダメージも考慮し、整備いたしました。
このお車を新車時からメンテナンスをしてもらっていた工場が、
引っ越しをされて、車検をオーナー様ご自身で先日取得したばかりとの事で、
『まずかったかな?』と言われましたが、
車検とのタイミングはたまたまかと・・・。
残念ながら陸運局でエアコンの点検までは行わないのと、
整備工場でも、なんらかの異音、異常が出ていない状況では、
車検時に内部点検までは行わない事をご説明させて頂き、
元気になって出庫して行きました。
このお車の過去の整備状況すべては把握出来ませんが、
原因はコンプレッサオイル不足など考えられます。
また年数による摩耗、疲労により各部傷んでくる年数でもあり、
普段と違う音、匂い、チェックランプ等があった場合は早めの点検、処置で、
大事に至らない事もあります。
このオーナー様はこれから長野までドライブとの事で、
出先でのトラブルの前で良かったと喜んでいただけました。
みなさんも良い連休をお過ごしください。